昨年から神奈川県小田原市「たなかクラブ」の卓球練習場で田中先生の指導方針・方法と練習状況をぜひ見せてもらいたいという思いともう一度田中さんにお会いして一緒に卓球の話をしたいという思いが非常に強かった。
10月末に全日本カデットも終わり、コロナも全国的にかなり少なくなってきている今のこの機会しかないと思って、急にしかもかなり無理に田中さんにお願いした。それにもかかわらず、快く承諾してくれた。しかも泊めていただき2日間一方ならぬお世話になった。2日間が1か月以上いや1年以上に値するほどの収穫と感動だった。
私の「やくわ道場」会員の毎日の練習のスタートは準備運動、トレーニングから始まり、サーブ練習、次に多球練習に入る。
多球練習:単純な練習を3分×2回/1人×3~4人で40~45分これを何回か繰り返す。
田中さんの指導のスタートは、私の道場の練習ではもう軌道に乗ったころの4段階あたりの非常に高いレベルからスタートしている。
しかも多球練習:1回あたりたった1分で1分×2人×12回程度=25分ごとにローティションをし、5分休憩して次のステージに進む。
練習内容はクラブ員自身が決めて監督に伝え、田中監督からアドバイスをもらい1分で交代し繰り返し練習する。
30分の約12回の内容:基本から始まり、コースの打ち分け、レシーブから4球目、更にランダム等試合を頭に入れて実践で使えるようにどんどん発展していく。
クラブ員はわずか30分弱で汗だくだく。それだけやるべき内容をしっかり考えており、集中力が非常に高い。
次のコートは2人が交代で1分ずつコーチに相手になってもらって1球で課題練習。
終わりの1時間前は試合、メンバーを半分に分けてリーグ戦
試合に移行するときも、コート配置を素早く5台を3台に替えて後ろを広くとって試合。
また、はじめに練習場に入ると一覧表に名前、今日の各自の練習テーマ、その具体的内容、帰る前には、一覧表にその日の練習結果、次回への課題をまとめて記載し、監督に説明し、アドバイスをもらう。
練習終わりには一覧表に結果・課題を書く。1分ごとの練習内容をノートに記録しているからこそ、最後にそれを見て書けるもので、これをごく当たり前のようにやっている。
私は、神奈川から土曜日帰ってきて翌日の日曜日から早速説明してBクラス、Cクラスの午前中の練習から田中式の練習を実施してみた。一覧表にも各自が記載し、意識を高めて練習に取り組んだ。
1分練習を繰り返すことは非常に集中力がつく。また各自がノートに書くことによって更に考える力が高まり、意識が全然変わってくる。
特にある程度できるようになってきた小中学生にとってはかなり効果がある。
私のところは、基本もまだまだできていない小中学生も多いので、彼らに対しては少し多めに時間をかけて基本的なことを説明し、本人が理解して取り組めるようにしたいと思う。
今回特に始まる前と終ってからの各自の記載および説明、監督からの1人1人へのアドバイスは極めて重要で次の練習につながり、試合に直結していくと思った。
更にこれらをまとめれば、選手と指導者に共通の方針、課題が設定されそれに向かって進めていくので共通の認識で効果的な練習ができると思った。
それだけに田中さんは1人1人のことを大切にし、個人ごとのプログラムを作る等の事前準備を綿密にし、クラブ員たちが毎回毎回集中力を高め、効果的な練習に取り組むことができるように意識を高めさせ、自主的に取り組めるように指導してきているのが伝わり改めて田中さんの頭の凄さと人柄の素晴らしさを感じ、ますます尊敬の念が強くなった。
2021.11.4~11.5